今までに、かなりの数量の“EXPERT FL”をご用意してきておりますが、このモデルはかなり変わった仕様だと思います。ルックス的にもそうですし、仕様的にも随分と今までのものとは違った趣向です。重めのマホガニトップボディーを、あえて選んだという時点で異色ですよね。
何といっても、やっぱりピックアップというか電装系ですね。“EXPERT FL”では初となる、EMGのアクティブ・サーキットを搭載しております。フロントにタップ機能付きでスッキリした雰囲気が特徴の81TWモデル、リアに出力が高めで激しくロックできる85モデルを搭載しています。フロントボリュームがプッシュプルのスイッチになっているので、引っ張り上げるとタップされます。スイッチの位置についてはすこし考えたのですが、この位置であれば問題もないだろう、ということでピックアップに同梱の説明書通りにしてあります。ちなみにバッテリーは、コントロールキャビティ内にありますので、電池交換の際は、バックパネルを外して頂く必要があります。
EMG搭載の市販の楽器などを見ると、逆にフロントに85、リアに81という仕様の方が見かける機会は多いと思います。ただ、私が割と詳しく知っていたり、弾けたりする音楽の多くが70年代までのものなのですが、それ以降のより深い歪みをお求めでなく、ダウンチューニングなどもされないようであれば、こちらの組みあわせの方が、利便性が高いと思います。フロントとリアとで、割と音色の傾向が違うので、フロントはクリーン用、リアはドライブサウンド用、という感じで役割をスパッと振り分けられるのも、ある意味、楽ですよね。
EMGといえば、まずはローノイズですね。これは本当に凄いですよね〜。しかも、整った音色、粒立ちの良さ、分離の良さ、ロングサスティンなどなど、素晴らしい進化を遂げたサーキットだと思います。「音」を基準に判断する場合、進化したものが必ずしも「良い」訳ではないのですが、素晴らしい進化であることは間違いがないと思います。
クリーンはとにかく美しいです。そして繰り返しになりますが、ローノイズです。エフェクターの乗りよく、いつもの設定でディレイを繋ぐと、それはもう、過剰にかかってしまいました。しかし、設定を浅めにすると、とてもスムースでキレイな音が得られます。歪みも乗りが良いと思いますが、空間系は1ランク上の上質な音色になった気がすると思いますよ。歪ませた時には、音の粒立ち感の良さ、分離感の良さが際立ちますね。深く歪んでいると「ゴォ〜!」としか聞こえず何を弾いているのかが分からない場合がありますが(それが悪いとは申しません)、しっかりと弾いた音が抜けてきて、コードのアルペジオなども聞こえてきやすいですよ。
そして、このボディカラーが素敵じゃないですか?当初の予想を軽く上回る格好よさに仕上がりました。トップの濃紺のメタリック、バインディング部にはシルバーのカラーが施され、そしてサイドバックは深い赤みの入ったメタリック塗料で塗装されています。ボディトップはアーチがかっていて、曲線も多いのですが、その曲線が本当に美しく見えます。画像が10枚ありますので、是非、よくご覧になってくださいね。このクールな印象は、音色とも似合っているように思います。しっかりとした、というか、理路整然とした、というか、まぁ、クールだな、と(笑) もう一つワンポイントとして、ペグがマグナムロックになっています。
色々と特別なギターですが、良い楽器に仕上がったと思います。お見逃しなく!
(ヒガシ)
Body |
Mahogany Top , Mahogany 3 Piece Back |
Neck |
Mahogany 1Piece |
Finger Board |
CFS , Rosewood , 305mmR , 22Fret |
Peg |
GOTOH SG301 MG |
Pickup |
EMG 81TW (Front) , 85 (Rear) |
Control |
2Vol , 2Tone , 3way Toggle (Front Volume = Tap) |
Bridge |
GOTOH GE104B |
Tailpiece |
GOTOH GE101Z |
Color |
Emerald Black |
Case |
Original Hard Case |
“EXPERT SERIES”は、“WEB DESIGN SYSTEM”で、お客様自身で仕様を決めて頂く事ができます。