“日本人のジャストサイズ” 一般的なセミアコギターと比べ、少し小ぶりなボディサイズで、軽量で抱えやすいモデルです。この個体も軽量です。センターブロックとボディサイドは一枚のマホガニー材から削りだすという贅沢な構造となっております。センターブロック部も、強度に支障の無い限界までクリ抜かれており、ボディサイズが小さいながらキチンと箱鳴りしますし、かといって音がボヤけることなく、良い意味でのソリッド感も兼ね備えています。
思い返せば、MSA-SPが発売になった頃、私もこのフジゲンに入社しました。在りし日の渋谷店の配属でした。その頃から思っていたのですが。セミコアでP-90タイプといえば、カジノでしょ〜!と。私は、ビートルズが好きなので、そういう意味でもカジノというのは思い入れの深いモデルでして、それがフジゲン製であったら、どんなに素晴らしいだろう、と思ったものです。そこから苦節(という程でもないですが)5年くらいですかね、渾身のMSA-DPです!
今回は、3カラー、各6本ずつの製造です。こちらは、以前に見た、ヴィンテージの、もうちょっと褪色したようなものを見た時の印象が強く残っていて、あのギターの新品だった時の感じ、というイメージでカラーの造り込みを行いました。深いワインレッドのような色でありつつ、微妙に焼けた感じがある雰囲気を狙っています。もうちょっと、ブラウンっぽくても良いかな〜、という気もしますが、これはこれで、とっても格好良いい上がりだと思います。メイプルの木目が浮かび上がっている感じが、メチャクチャ格好良いですよね。
通常のMSA-SPと比べると、主にテイルピースの違いが影響しているのだと思いますが、より箱鳴り感というかフワッとした感じが強く、「フルアコみたい」というわけにはいきませんが、通常のMSAよりは「っぽい感じ」が出ています。逆に変になり過ぎずまとまりもあるので、楽器としては非常に良い状態だと思います。これは見た目だけではなく、楽器としても素晴らしいです!
通常仕様のMSAとの違いですが、まず電装パーツがEXPERTシリーズと同様にUSAパーツで構成されています。ピックアップもKent Arm Strongのものに変更されています。そして、塗装がポリエステル仕様になっております。ピックガードの刻印も、ちょっとしたワンポイントです。目に見える限りではこのくらいの仕様の違いなのですが、ピックアップの違い、テイルピースの違いがあり、さらにネックの仕込角も違っており、その点も楽器の鳴りの違いにつながっています。私の好みでは、断然こちらの方が好きですね。
仕様からカラーまでコダワリを持って作り込んだ、限定モデルです。お見逃しなく!
(ヒガシ)
Body |
Maple Top & Back |
Mahogany Side & Center Block |
Neck |
Mahogany |
Finger Board |
CFS , Rosewood , 314mm Scale , 305R |
Peg |
GOTOH SD90-05M |
Pickup |
Kent Armstrong WPUCR-P-90 Casino Set |
Control |
2 Vol , 2 Tone , 3Way Toggle
Pot: CTS , Switch & Jack: Switch Craft , Toichi Vitamin-Q |
Bridge |
GOTOH GE104B |
Tailpiece |
Trapeze |
Strap Pin |
EP-B3 |
Color |
Cherry Brown (Polyester Finish) |
Case |
Hard Case |