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個人的に一番好きなポイントは何と言っても、ルックスですね！ボディ、ヘッド部、パーツ類とブラックで纏めているので、全体的な統一感があるモデルになっています。指板はローズウッドですが、色合いが濃い個体になっているので、そこでも高級感が高まっていますね。さらに特徴的なのはボディ材に1ピースのアッシュを使用しているところ。張り合わせを行っていないため、アッシュ特有の木材感の強い木目が更に際立っているなと思います。ボディエンド側から見ると継ぎ目が無いのがよくわかります。

塗装は全面サテンフィニッシュになっており、光沢を抑えた、さらさらとした手触りに仕上げてあります。外観のカッコ良さもありますが、演奏時のポジション移動等でも滑りが良いので、ポジション移動がスムースになるなどの、機能性の面でもメリットもあります。（グロス仕上げの方が引っかかって弾きやすいという方もいらっしゃるとか思いますので、ある程度は好みですが）　更にボディの塗装はオープンポア仕様になっています。アッシュやマホガニーなど、木材の表面に導管と呼ばれる木目が出てくる材は、そのまま塗装すると凹凸が出てしまうので、先に塗料をすり込んで、表面を滑らかにしてから、着色作業を行うのが一般的ですが、今回はその工程を行わずに、わざと導管の凹凸が残るように仕上げています。これによって、サテンブラックという色合いでも1ピースアッシュの木目の良さが楽しめるようになっています。

演奏性やサウンドの面では、重すぎず軽すぎずで、絶妙な3.38キロという重量と、オープンポア塗装を採用しているというところがポイントになっています。重量が重めではないアッシュ材は生鳴りが良く、煌びやかな音抜けがありつつも、すこし柔らかいサウンド傾向で、倍音が豊かです。今回は更にオープンポア仕上げで、塗装が薄め・軽めに仕上がっている為、いつものEOSよりも更に楽器全体で鳴ってくれるようなものに仕上がっています。一見すると全身真っ黒なのでメタルとかハードロックとかのイメージだと思いますが、生鳴りが良いので、クリーントーンやクランチ程度の浅めのドライブサウンドも非常に良い感じの、オールラウンドなサウンドになっています。外観に反していてアレですが、歪みオンリーで、しかも歯切れの良さやタイトさを追求したい方だと、ちょっと好みに合わない可能性があるかもしれません。個人的な感想としては、歪みもクリーンも幅広く使われる方にオススメです。

ちなみにペグはトラッドタイプのマグナムロックペグを採用していますので、この部分では少し音が引き締まってタイトになっているはず…。ここもクルーソン系にしていたら、更にクリーントーン寄りのギターになっていたかもしれません。今のオールラウンダー感は絶妙なバランスで出来ているのかもしれません。

外観にこだわった、貴重な1本に仕上がっています。気に入って頂けた方は、是非お早めにお求め下さい。木目を活かした楽器ですので、まったく同じ雰囲気の物は2度と作れないですよ。

(ノーダ)