あまり軽いギター(3キロ前後くらい)だと、強く弾いた時に、右手(右利きを想定しています)の力がギターに吸い込まれてしまうように感じることがあります。 ただ、柔らかいタッチで、サラっと弾く場面では、軽いギターならではの軽やかな鳴り方があり、その辺は好みですね。また、軽いギターは、演奏者の体に優しいですね。
あまり重たいギター(5キロ手前くらい)だと、軽く弾くと、弦周りの金属パーツだけが鳴っているような、木材が鳴っていないような無機質な硬い音がしがちです。ただ、強く弾いても、右手のインプットをしっかり跳ね返してくれますし、またそうやって、力で強引に木材まで鳴らした感じの鳴り方が、格好良かったりします。まぁ、ありていに言いますと、ロックっぽいと言いますか。力を入れるという行為が、ロックの破壊衝動とリンクして演奏者のロックなマインドを更に昂ぶらせる、と言う面もあるでしょうし、あまり体に優しくないので、その身体的負荷が、社会からの抑圧のメタファーとして機能することで、演奏者のロックなマインドが、一層の刺激を受けるということもあるのかもしれません。そういう意味で、重たいギターは、ロックを志す若者に向いたギターだな、と思うわけであります。
重い/軽いという軸で見るとこうなりますが(一例ですし、すごい偏見ですけど)、他にも軸はたくさんあって、それらの兼ね合いでギターの鳴り方が決まるんだと思います。このギターは、そのいろんな要素の兼ね合いが、良いところでバランスしたギターだと思います。中途半端ということと、丁度バランスが良いというのは、似ているようで別のことですね。ギターの好みは人それぞれですけど、僕はこういうギターが良いギターだと思いますね。
パーツ類ですが、ペグに、GOTOHの手回しのロック式のものを使用しています。マグナムロックと比べると、こちらの方が直感的に弦交換できると思います。また、見えない部分ですが、CARDという、ペグとヘッドの接触面の空隙を少なくし、接する面積を広げるためのパーツも取り付いています。
ピックアップは、GIBSONの57クラシックと、57クラシックプラスを取り付けています。レスポールなどと比べると少し鳴り方が軽いEXPERT FLとは、相性が良いと思います。強く歪ませるのには向かないと思いますが、クリーンやクランチで、音数を少なくしても、存在感のある音色が得られると思います。
良いギターができたと思います。是非、弾いてみて下さい。
(ヒガシ)
Body
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Hard Maple Top , Mahogany Back
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Neck
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Mahogany 1-Piece
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Scale
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628mm
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Finger Board
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Rosewood , 305mmR , 22Fret(CFS)
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Peg
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GOTOH SD90-SL MG-T (C.A.R.D)
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Pickup
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Guibson 57 Classic(F) , 57 Classic Plus(R)
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Control
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2Vol , 2Tone , 3Way Toggle
SW
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Bridge
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GOTOH GE104B
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Tailpiece
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GOTOH GE101A
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Color
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Cherry Sunburst
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Case
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Original Hard Case
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